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マイホームを購入する際のスマートハウスとは?費用やメリットについて解説
マイホームを購入する際に、ホームページや住宅展示場などを見ていると「スマートハウス」という言葉を目にすることがあるのではないでしょうか。各ハウスメーカーがとくに力を入れている、人気の次世代型住宅です。
そこで今回は、マイホームを購入する際のスマートハウスについてご説明したうえで、費用やメリットについても解説します。エコに興味がある方は、ぜひ参考にしてみてください。
マイホームを購入する際のスマートハウスとは
スマートハウスとは、ITを用いて、家庭内の調理器具や照明器具、冷暖房器具などの電気やガスを使用する機器を制御し、エネルギー消費を最適化する住宅のことです。太陽光発電やエネファームなどの家庭用燃料電池の発電装置によりエネルギーを自給し、つくられた電気を住宅用蓄電池や電気自動車で使用します。
つまり、「電気をつくる・貯める・使う」これらすべてを家庭内で賄うことができる理想の省エネ住宅です。また、「HEMS」というシステムにより、住宅機器をコントロールしエネルギーをマネジメントすることで、住宅の省エネとCO2排出量の削減を目的としています。
HEMSとは
「HEMS」とは、Home Energy Management System(ホームエネルギー・マネジメントシステム)を略したものです。
住宅内の家電や機器をネットワーク化、かつ電気やガスのエネルギー使用量をモニター画面により見える化し、自動制御により最適化します。外出先から、スマートフォンで使用状況を確認できたり、洗濯機やエアコンを遠隔操作したりすることも可能です。どの家電にどれくらいの電力を消費しているのか、どの時間帯に多く電力を使用しているのか、深夜電力を十分に活用できているかなどを、すべてHEMSが管理し制御してくれます。
そのため、節電の強い味方となるでしょう。
さらに、政府は2030年までにすべての住宅にHEMSを設置することを目指しています。
マイホームを購入する際のスマートハウスに必要な費用とは
上記では、スマートハウスの仕組みについてご説明しましたが、ここでは具体的な費用について解説します。
初期費用
スマートハウスには、太陽光発電をおこなうためにソーラーパネルやHEMSなどを導入しなければなりません。そのため、初期費用はかなり高額になります。ソーラーパネルの導入費用は、数十万円単位で必要となり、規模によっては100万円を超える場合も多くあります。
HEMSの導入の際も20万円程度は必要となるため、初期費用だけでもかなりのコストがかかると考えられるでしょう。
ランニングコスト
ソーラーパネルは3〜4年に一度のメンテナンスが必要です。メンテナンスにかかる費用は、数万円程度ですが定期的におこなわなければならないため、注意しておきましょう。また、何らかの要因でソーラーパネルや蓄電池が故障する可能性もゼロではありません。
法定耐用年数ではソーラーパネルが17年で、蓄電池は6年と定められていますが、その期間内に壊れてしまうケースも考えられます。メーカーの保証期間内であれば、無償または安価での交換という可能性もありますが、保証期間が過ぎている場合は、再度購入しなければならないため注意が必要です。
建築費用
スマートハウスは、断熱性能の高い建物にする必要があるため、その分建築コストもかかります。坪単価は平均60万〜70万円程度で、ローコスト住宅であれば、坪単価50万円台でも建てることができます。
また、この金額はオール電化住宅を建てる際の坪単価とあまり変わらず、2万〜3万円高くなる程度です。さらに、既存住宅をスマートハウスにリフォームすることも可能で、その場合は350万〜450万円程度の予算が必要といわれています。
マイホームを購入する際のスマートハウスのメリットとは
スマートハウスにするためには、かなり高額な費用が必要であることがわかりましたが、それなりのメリットも多くあります。
ここでは、スマートハウスのメリットを3つご紹介します。
光熱費の節約
HEMSによって効率の良い省エネサポートが期待でき、家庭内の電力消費量がタブレットやスマートフォンで確認できるため、自然に省エネに対する意識が高まります。また、太陽光発電システムによってつくられたエネルギーは、売電したり蓄えたりすることができるようになりました。そのため、スマートハウスにすることで、電力が見える化し家族みんなで節電に協力的になれるでしょう。
快適な生活が送れる
スマートハウスになると、たくさんのことができるようになり大変便利です。たとえば、音声認識ソフトを使用すると家電がリモコンなしで操作できたり、外出先でも室内の温度や湿度を確認しエアコンを操作したりすることができます。
そのため、ペットを飼っている家庭では、留守中に心配する必要がなくなるでしょう。
また、GPS機能を利用すると、家に近づくだけでお風呂を沸かしてくれたり、エアコンのスイッチが入るように設定したりすることもできるようになります。外出後に、家の鍵を閉めたか心配になっても、スマホ1つで施錠の確認ができ、もし閉め忘れていても遠隔操作で施錠可能です。ほかにも、家族の帰宅や外出をメールで通知してくれる機能もあるため、子どものいる家庭では安心できるでしょう。
災害時でも賄える
災害が発生し停電になった場合も、蓄電システムがあるため安定した生活を送ることができます。蓄電分の電力がなくなったとしても、翌日になれば太陽光システムで新たな電力をつくることができます。災害時に電気が使えるということは大変ありがたいことです。東日本大震災をきっかけに需要が急激に増加したのも、このためでしょう。
続いて、スマートハウスの機能の一部をご紹介します。
電気自動車と連携できる
スマートハウスでつくったエネルギーにより、電気自動車の充電が可能です。
家で充電ができるようになると、燃料費をタダにでき、さらに非常時には自動車の電力を住宅用の電力として利用することもできます。
防犯面や介護の面でも注目
スマートハウスは防犯面や介護の面でも注目を集めています。たとえば、親世帯の家に専用機器を取り付けることで、モニターをとおして家の中の様子をうかがうことができ、外出時や帰宅時もリアルタイムで知ることができます。
また、地域の医療ネットワークと連携し、家族の健康に配慮した住宅づくりが可能です。
子どもが小さい場合は、一人でお留守番するのも不安でしょう。
しかし、簡単に自宅の様子を見て知ることができるうえ、GPS機能が内蔵されているため、どこにいるのかも把握することができるのです。
これらの機能を個別に利用する場合は、かなり高額な費用を負担しなければなりません。その点、スマートハウスであれば、比較的安価な出費で数多くのサービスを利用することができます。2011年頃に各ハウスメーカーも本格的に参入し、約10年ほど経過しましたが、まだ発展途上であることは否めません。
今後、スマートハウスは、めざましいスピードで進化を続けることでしょう。