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スマート賃貸とは?経営する際のメリットとデメリットについて解説
これから賃貸物件の経営をお考えの方は時代の流れをしっかりと把握し、それに合った物件を運営していくと良いでしょう。
そのための一つの選択肢としてスマート賃貸があり、その需要は今後伸びていくとみられています。
ではこのスマート賃貸とはどういったものなのか、そして運営していくうえでのメリットやデメリットについてまとめてみましたので、最後までご覧ください。
スマート賃貸の経営とは?設備などについてもご紹介
スマート賃貸についてのご説明は、この「スマート」の部分に関してご理解がないと難しいので、まずそれについてみていきましょう。
最近、住宅市場では「スマートハウス」と銘打った物件が多く出回るようになりましたが、これはコンピューター制御されている住宅のことです。
つまりスマート賃貸とは、この「スマートハウス」の機能を持っている賃貸住宅のことで、今後ますますそのニーズは高まっていくとみられています。
そしてこのニーズに対応することで、稼働率を高めて長期的に賃貸としての経営の安定化を狙うことができるという、賃貸業界にとって新しい風とも言えるものなのです。
その特徴としてまず挙げられるのが、とくに女性にとって嬉しいセキュリティ面での機能で、IoT技術の進化と普及によりより安全で安心できる住宅づくりができています。
次に利便性といった面でも他の賃貸物件にはない有利性があり、さまざまな家電とインターネットでつながることができ、遠隔操作などができるようになったのです。
ではスマートハウスならではのIoT設備についてですが、最初にご紹介するのはスマートロックで、玄関のセキュリティとして重要な部分となります。
スマートロックは、たとえばスマートフォンを使うことで施錠や開錠ができること、また遠隔操作も可能で、外出先からもロックの確認ができます。
また不審者によってなんらかの操作がおこなわれた場合でも、すぐにアラートで知らせてくれますので、利便性とセキュリティの両方を兼ね備えた設備です。
この利便性とセキュリティということで言えば、ワイヤレスドアホンもそれに当てはまり、インターホンをスマートフォンで対応でき、来訪者履歴も残すことができます。
もちろん家電もIoT対応のものにすることで、遠隔操作ができるようになり、よくあるようなエアコンの消し忘れの確認や録画予約も外出先からできるようになります。
セキュリティ面でもっとも安心できる機能としてはネットワークカメラがあり、これを自室内に取り付けることにより、自宅を監視できます。
つまり誰もいない状態の部屋に、何者かが侵入してきた場合に自動で検知してくれ、ペットの様子もリアルタイムで観察できるわけです。
ほかにもスマートスピーカーというものがあり、これはAI内蔵のスピーカーのことで、これに話しかけることで家電が操作でき、またリマインダーとしての役割もあります。
こういったIoT設備を取り入れることで、集客力がアップし、稼働率も高まることが期待できますが、光ファイバー網などのネット環境の充実は必須です。
もちろん、ネット回線が整っていることで、近年注目されている在宅勤務やリモートワークにも対応できますので、そういった客層の取り込みも狙えます。
スマート賃貸を経営することのメリットについて
大手企業による賃貸住宅では、スマートホームを取り入れた賃貸物件が多くなってきましたが、個人オーナーによる物件ではまだまだ浸透していないのが実情でしょう。
ただ逆に言うと、そこが他の物件との差別化となりうるわけですから、5Gが整備されていく今後において、スマート物件が増えていくのは当たり前の流れと言えます。
ではこのスマート賃貸を経営するメリットについていくつかご紹介していきますが、まずスマート住宅には今の段階では希少性があるということです。
入居を検討する際は、この希少性というものは大きな武器ともなりますので、とくに新しいものに敏感な世代にとってIoTの利便性は魅力あるものに映ることでしょう。
この利便性は生活するうえでの快適性にもつながりますので、ここが他の物件よりも高いのであれば、当然入居期間にも影響してくるはずです。
つまり入居期間が長くなると、それだけで空室対策になり、長期的に安定した収入を確保できるといったメリットがあるわけです。
また短期間での入居・退去を繰り返すとそのたびにクロスの張り替えやクリーニングなどの費用がかかり、不動産会社への仲介手数料の支払いも増えます。
そういう意味で言うと、長期間安定した入居が期待できるということはそういった費用を減らすことができるということでもあり、経営者としてメリットを感じるはずです。
IoT技術を用いた賃貸物件ということで、その管理会社も当然、物件の管理をデジタル化しているはずですので、人件費などの費用も最小限に抑えられています。
具体的には家賃の集金や業者への発注管理などの自動化があり、これにより管理に関しての固定費が削減でき、それが管理料に反映されるということです。
スマート賃貸の経営においてのデメリットとは
時代のニーズはスマート住宅へと向かっているわけですが、このスマート賃貸にはメリットばかりではなく、若干のデメリットもありますのでみていきましょう。
スマートハウスはコンピューター制御の住宅ですので、その管理・運営には専門的な知識が必要となりますので、一般的な不動産会社では対応しきれない面があります。
つまりIoT設備やその技術に関してしっかりと対応できる管理会社を見つけることが重要ということですが、まだまだ対応できる管理会社が少ないのが現状です。
だからこそ希少価値が高まりそれが空室対策へとつながり、もちろん今後は管理会社も増えてくるでしょうから、環境は整ってくるわけです。
これから伸びてくる業界であるとみられてはいますが、絶対数としてはまだ少ないため賃貸物件対応のIoT設備自体、まだまだ数が少なくメーカーも限定されてきます。
そのため価格的にどうしても高くなってしまい、初期費用が多くなるというデメリットがあり、大家さんとしては負担が大きいものとなってしまいます。
ただたとえばスマートロックやネットワークカメラといったような、比較的初期投資が低く抑えられるものから導入していくという方法もあります。
そして運営をするにあたってもっとも心配なのが、故障などのトラブルで、これを理由にスマート賃貸の経営に一歩踏み出せない大家さんも多いわけです。
故障というものは、借主側に明らかな過失がある場合を除けば、その修繕は大家さんがおこなわなければならず、ここが経営の大きなネックとなっていました。
またインターネットには24時間365日常につながっている必要があり、通信障害などのトラブルにも大家さん、または管理会社が対応しなければいけないのです。
ほかにもセキュリティ面のリスクとしては、サイバー犯罪に巻き込まれる恐れもあり、これらの問題をしっかりとサポートしてくれる管理会社を探す必要があります。
まとめ
在宅での勤務が増え、インターネットを利用する機会が増えている近年、スマート賃貸の需要も増えていくと考えられます。
まだまだサポート体制は限定的なものではありますが、この問題も徐々に解消されていくでしょう。
なんといっても希少性の高い物件として、稼働率の高さを期待できますので、ぜひ検討なさってください。