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初めての大家業はどんな流れで始めたらいい?管理委託や自主管理について解説!
不動産投資では、物件を購入したら終わりではなく、継続的に家賃収入を得ることが重要です。
また、大家業の業務内容は多岐にわたるため、管理を委託するか自分で管理するかどうかを決めておかなければなりません。
そこで今回は、初めての大家業はどんな流れで始めたら良いのかをご説明いたします。管理委託や自主管理についても解説します。
管理委託や自主管理のメリット・デメリットについても解説いたしますので、併せてご確認ください。
初めての大家業における賃貸借契約までの流れとは?
ここでは、実際に物件を所有してから、賃貸借契約を結ぶまでの流れを4ステップでご紹介します。
不動産会社に入居者募集を依頼する
物件を購入し、清掃やリフォームなどが終わったら、まずは入居者を募集します。
基本的には不動産会社が募集をおこないますので、大家業としては不動産会社に入居者募集を依頼するだけです。
募集条件は、周辺地域の相場や環境などを参考に、不動産会社と相談して決めると良いでしょう。
具体的には、所有する物件の大きさや設備などがわかる情報を提供し、家賃や敷金・礼金などの条件を決めていきます。
また、賃貸成立時に不動産会社に支払う広告費もあらかじめ決めたうえで、営業活動を依頼します。
あとは、不動産会社からの連絡を待つだけです。
入居希望者とのやり取り
続いて、入居希望者が現れた場合、質問や交渉などのやり取りをおこないます。
入居希望者からは、家賃を下げてほしい、設備の変更、ペットを飼いたいなどの交渉があることがあります。
このとき、なるべくその場で即答することを心がけましょう。
不動産会社からの連絡であっても、入居希望者の目の前で電話している可能性もあります。
そこで答えが出せなかった場合、入居を諦めて他の物件へ移ってしまうかもしれません。
どうしてもその場で答えが出せない場合は、期限を決めたうえで検討することをお伝えしましょう。
交渉が成立すれば、入居希望者に賃貸契約申込書に記入してもらいます。
また、家賃保証会社を設定している場合は、審査もこのタイミングでおこなわれます。
契約内容を確認する
入居希望者が審査に通ると、いよいよ契約となります。
契約の前には、契約書の内容をしっかり確認しておきましょう。
基本的には不動産会社のフォーマットに従って契約書を作成しますが、特約事項などがある場合は追記を依頼します。
不動産会社と相談して、解約時や退去時、迷惑行為があった際の特約を盛り込んでいきましょう。
賃貸借契約の成立
契約書の確認が終わると、次は不動産会社の宅地建物取引士が入居者希望者に対して、契約内容の説明や重要事項説明をおこないます。
入居希望者は契約内容に合意したら、契約書に署名をして初期費用を支払います。
その後、不動産会社が貸主宛てに契約書と初期費用を持ってくるので、貸主も契約書に署名をします。
署名をしたら、領収書を書いて初期費用を受け取りましょう。
初期費用からは不動産会社へ支払う広告費が差し引かれており、残りが貸主の収入となります。
これで賃貸借契約が成立し、契約日の次の送金日より家賃収入を得ることができます。
無事契約が成立したら、入居日までに清掃をして、不動産会社に鍵を預けておきましょう。
初めての大家業における管理委託とは?
大家業をするうえでは、賃貸物件の管理を誰がおこなうかを決めておかなければなりません。
「管理委託」とは、物件の管理を管理会社に委託すること。
管理会社は管理手数料を受け取って、管理全般の業務を請け負います。
管理業務には入居者募集や契約の締結・更新、入金管理、滞納督促、クレーム対応、退去の立会いなどが一般的に含まれます。
また、一棟マンションの場合は、建物や設備の保守点検、トラブル対応、清掃、メンテナンスなども請け負ってもらうことが可能です。
ここでは、管理委託のメリットとデメリットをご紹介いたします。
管理委託のメリット
賃貸物件の管理を委託するメリットは2つあります。
1つ目は、手間のかかる管理業務をする必要がなくなる点です。
物件管理の内容は多岐にわたります。
なかには、経験や知識を要する業務もたくさんあります。
そのため、専業の大家さんでないと、すべて自分で対応するのは難しいと言えるでしょう。
2つ目は、遠方の不動産も所有できる点です。
不動産を複数所有している場合は、管理のために移動をしなければなりません。
また、移動時間がかさむと、自主管理ではサービスが行き届かなくなる可能性も考えられます。
遠方や複数の不動産を所有する場合は、必要不可欠と言えるでしょう。
管理委託のデメリット
管理委託のデメリットは、管理会社に対して管理手数料が発生する点です。
費用は「家賃の数%」という決め方が一般的で、家賃の3~5%程度が相場となります。
たとえば、1棟10室・家賃8万円・空室なしの賃貸物件を所有していたとします。
管理手数料が5%の場合、管理会社に毎月支払う費用は、8(万円)×10(室)×5%=4によって4万円となります。
年間で48万円という計算になりますが、自主管理で要する手間暇と比較すると、そこまで高くないと言えるでしょう。
実際、ほとんどの大家さんが管理委託を選択しています。
初めての大家業における自主管理とは?
管理委託の他にもうひとつ「自主管理」という管理方法があります。
自主管理とは文字どおり、管理会社に管理を委託せず、自らが管理をおこなうことです。
管理委託では、入居者の募集や契約締結、入金管理、トラブル・クレーム対応、退去の立会いなどを管理会社に一任できました。
しかし、自主管理の場合はこれらの賃貸物件を運営するうえで生じるあらゆる業務を、自分でこなさなくてはなりません。
家賃の入金がない場合の督促など、手間がかかって難しい業務も自分でおこなう必要があります。
ここでは、自主管理のメリットとデメリットをご紹介いたします。
自主管理のメリット
管理委託の場合は管理会社に対する管理手数料が発生しますが、自主管理の場合はこうした手数料がかかりません。
先ほどご紹介したように、管理手数料の相場は家賃の3~5%程度とされています。
物件の規模が小さい場合や管理がそれほど手間でない場合は、この費用を払わなくて良いのは大きなメリットと言えるでしょう。
自主管理のデメリット
一方、業務内容が非常に多く、手間や時間がかかる点が最大のデメリットです。
物件トラブルはいつ生じるかわからないうえ、大家さんは365日クレーム対応をおこなう義務があります。
そのため、副業として不動産投資をおこなっている方が管理業務全般をこなすことは極めて困難と言えるでしょう。
また、物件管理における知識がない場合は、管理が行き届かず入居者の不満が溜まったり、退去したりする可能性も考えられます。
管理手数料を節約したとしても、空室が増えて家賃収入が低下してしまっては本末転倒です。
部分管理の検討
管理費用削減のために自主管理を検討していた方も、業務内容を見て難しいと思われたのではないでしょうか。
しかし、いきなりすべて自主管理にするのではなく「部分管理」を選択するのもひとつの方法です。
部分管理を導入する際に気を付けるべきポイントは2つあります。
1つ目は、業務範囲を検討することです。
たとえば、入居者募集には募集に関する知識が必要となります。
そのため、知識がない場合は空室リスクを高める原因となるかもしれません。
その点、精神的負担や時間的負担は増えるかもしれませんが、クレーム対応や清掃などの管理業務であれば、知識や経験も必要ないため十分にこなせるでしょう。
2つ目は、委託と自主の判断基準を設けることです。
空室が多くなると家賃収入が減少し、キャッシュフローの悪化に繋がります。
一方、募集は委託を継続し、清掃などを自主に切り替えることによって、支出が抑えられてキャッシュフローも改善できます。
所有する物件の経営状況を考慮したうえで、どのタイミングで委託管理し、どのタイミングで自主管理に切り替えるかという判断基準を明確にしておきましょう。
まとめ
大家業としての管理業務は非常に多く、初めての大家業を検討している方のなかには、困難だと感じた方も多いのではないでしょうか。
管理業務には、管理会社に委託する管理委託と、自分でおこなう自主管理があり、ほとんどの大家さんは管理委託を選択しています。
また、部分管理という方法もあるため、自身の生活スタイルや資金面を考え、最適な方法を選択しましょう。